ホットフラッシュ?更年期の諸症状
女性だけでなく、男性にもある更年期。一体、いつ頃に訪れるのでしょう・・・?
そして更年期を迎えたらどのように過ごせば良いのでしょう・・・?その答えは、2000年前の中医学の古典【黄帝内経】に記されています。
〔参考資料:黄帝内経(こうていだいけい)〕
中医学でいう腎(じん)とは、腎臓だけではなく、ホルモンや泌尿器系・生殖器系・免疫系の働き全般を指し、これらは生命の根源を支えるものです。
腎(じん)に蓄えられる生命エネルギー【精】(気)は、男性は八の倍数、女性は七の倍数の年毎に、変化を迎えます。男性は32歳頃がピーク・40歳頃から下降へ、女性は28歳頃がピーク・35歳頃から下降へ、という考え方です。
これは老化現象とも関連があります。
腎(じん)の機能がきちんと働いていないと、女性の場合は早すぎる閉経、男女ともでは早すぎる老化を迎えることになります。
更年期はいつくるの?
女性の場合、閉経をはさむ10年間が更年期ですので、49歳が閉経だとすると、44歳~55歳の間が更年期といえるでしょう。
男性の場合は、閉経はありませんが、おおよそ51歳~61歳くらいの間でしょう。
まず、更年期は誰にでも訪れるもので、必ず過ぎ去っていく時期だということを念頭に置いておいていただきたいと思います。また、老化は自然の摂理なので、防ぐことは出来ませんが、老化現象や更年期の症状を緩やかにすることは出来ます。
更年期の症状
めまい、耳鳴り
ほてり、のぼせ(顔が突然カーッと熱くなる症状をホットフラッシュといいます)
冷えのぼせ(顔は熱いが、下半身は冷たく冷える)
口渇、皮膚の乾燥、かゆみ
動悸、息切れ
手足のしびれ、むくみ
わけもなく突然不安になる、夜中に目が覚めて眠れない
鬱になったり、他人と接するのが面倒になる
便秘、下痢、性交痛
骨粗しょう症
失禁、尿漏れ
血圧が不安定になる
味覚が変わる、目が見えにくくなる
体重が急に増える
これらの色々な症状は一般に【不定愁訴】と呼ばれています。どれも病気とは呼べず、病院へ行っても「更年期ですね」「原因不明ですね」とされ、大抵はホルモン剤やその時々の症状を抑える薬が処方されることが多いようです。
更年期の症状は、全ての人に表れるわけではありませんが、一番つらいのは精神的なものだと思います。
精神安定剤、抗うつ剤が悪いとは云いませんが、漢方薬でも同じ効果が得られるものもある、という事を是非覚えておいて頂きたいです。
おすすめの食べもの
腎を補う(補腎:ほじん)食べものは、山芋・黒米・黒豆・黒ごま・黒きくらげ・すっぽん・うなぎ・くるみなどです。
また、イライラした時や精神的に不安定な時(疏肝理気:そかんりき)には、香りの良い葉物、紫蘇・セリ・パセリ・香菜や、かんきつ類の果物、生姜などがおすすめです。
更年期の生活養生法
一日一万歩(または毎日20分間のストレッチなど軽い運動を日課にする)
脂っこいもの、味の濃いもの、加工食品、外食、生ものは控える
季節の旬の食べものを、加熱して、積極的に摂る
お酒は一日コップ一杯が適量、週二日は休肝日をとる
22時(遅くても0時)には就寝、睡眠はしっかり取り、過労に気をつける
毎日家族と会話をして、相互理解を深めておく
ストレス発散方法をたくさん見つけておく
ひとつでもふたつでも、楽しめる趣味を見つけておく
漢方薬は医薬品です。
更年期を迎える準備段階では、おすすめの漢方薬はひとりひとり異なります。中医学では、気(き:生命エネルギー)・血(けつ:血液)・津液(しんえき:血以外の水)のバランスが整っていることで健康が保たれると考えますが、あなたの体のバランスの崩れているところに対応する漢方薬が、おすすめの漢方薬となります。
まず、バランスが崩れているところを整えていき、腎の機能がキチンと働いていない方は、更年期を待たずに補腎(ほじん)を行っていきます。
貴方の体質や状態、状況に合わせて正しく選び、上手に活用するお手伝いをいたします☆(^^♪
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