脊髄梗塞とは
脊髄梗塞とは、その治療方法もまだ不明で不確定な疾患といわれています。障害と程度にもよりますが、一般的に予後は悪いとされています。
発症は、脊髄(背骨の管の中を通っている神経の束)の血流が滞り虚血状態になり、突然背中が痛む、両手両足が脱力する、そして両手両足の感覚が麻痺する、といったように進みます。
脊髄虚血の原因としては、以前は梅毒、動脈硬化が多く、現在は心血管系の手術によるもの、大動脈瘤やアテローム血栓症、血管炎、低血圧、外傷性動脈破裂、動脈瘤解離など多くありますが、特定が難しいといわれていて、まずは大動脈瘤などの心血管系手術を受けたかどうか確認し、また、高血圧、糖尿病、脂質異常症などがあるかどうかの確認も大切になります。脊髄MRIは発症時では発見できないこともあるので、繰り返し行うと良いとされています。
脊髄は、前後2方向から血液供給を受けていて、前脊髄動脈はおなかの方2/3を栄養し、後脊髄動脈は背中の方1/3を栄養しています。脊髄梗塞は後脊髄動脈よりも前脊髄動脈が虚血になりやすい傾向にあります。
脳梗塞の場合は、右側だけ、または左側だけ、といったどちらか片方だけが麻痺などの症状が多いですが、脊髄梗塞の場合は左右どちらも動かなくなる、といった症状がでます。脊髄は胴体をまっすぐに通っていますから、例えば首の方に梗塞が起きれば呼吸が出来なくなったり、腰の方に梗塞が起きれば両足が動かなくなったりします。
発症後の一般的な治療方法としては、血栓溶解療法とリハビリということになると思いますが、一度死んだ細胞や機能不全に陥った神経はもとにはもどりませんので、血流が止まった状態が長引けば長引くほど治療が難しくなるともいえます。
脊髄梗塞の予防
人は血管から老いる、といわれるように、血管のしなやかさ、丈夫さは保っていくことが大切です。
また、血液が常にサラサラと流れるように努めると良いでしょう。
具体的には
生活習慣の見直しと改善
ストレスマネジメント
定期的な健康診断 が、挙げられるでしょう。
高血圧、糖尿病、高脂血症などのリスクがある方は特に日常習慣を見直し注意をして生活すると良いでしょう。
生活習慣のススメ
生活習慣の見直しと改善 まずは「よく歩く」ことを心がけていただきたいと思います。
人間も動物ですので、歩いたり動いたりすることは健康の基本です。血液循環を良くするためには過度な運動は必要なく、全身の血流を意識しながら歩くこと、それから生命エネルギーである気を流すためには有酸素運動であるヨガや太極拳も理にかなっています。
ストレスマネジメント ストレスは万病のもと、わかってはいるのですが、誰しもストレスを管理することが一番難しいともいえるでしょう。
中医学の古典『黄帝内経(こうていだいけい)』には、「恬痰虚無(てんたんきょむ:心静かで安らかで物事にとらわれず無欲であること)」と記されていて、心を穏やかにしていれば血液の流れもサラサラとして良い状態でいられると考えられています。
ストレスマネジメントでは、最初にストレスの原因を書きだしてみると良いでしょう。
物理的な要因の場合、例えば騒音や気温、照明などであれば、割と簡単に解決できたりします。心当たりのない方もいるでしょう。
心当たりがあって書き出した結果、例えば介護疲れ、育児疲れ、職場の人間関係など、どうしても回避できない原因の場合もあるでしょう。まずは書き出して自分の状態を知ることが大切です。
落ち着いて客観的に自分の状態を確認できれば、次のステップ、ストレスをコントロールする為に何をするか、につなげることができます。例えば親しい友人や家族などに話してみる、とか、ストレス原因に対する自分の考え方を変えてみる、とか、ストレスが業務過多な場合は業務の割り振りを変えてもらう、または好きな趣味をもつことで発散する、といった方法があります。
中医学では、心、つまり精神状態も大切な五臓のひとつです。
ですから漢方薬もきっと役立ってくれることでしょう。お気軽にご相談にいらしてくださいね。
定期的な健康診断 定期的な健康診断は、大病の早期発見につながります。
早めにわかることで対策、改善する方向性がみえてきます。定期的に自分自身もメンテナンスをしていきましょう。
おすすめ食養生
冷たいものの飲食は控えましょう。くだものや野菜も常温でいただきましょう。
マイワシ・サバ・アジ・うなぎ・かつお・玉ねぎ・ししとう・にんにく・らっきょう・生姜・ほうれん草・ねぎ・トマト・紅花・紫蘇などがおすすめです。
血液の流れが滞った状態を淤血(おけつ)といい、淤血証は漢方の得意分野でもあります。
お気軽にご相談にいらしてください。
※ひとりひとりの体質や症状によって、おすすめの漢方薬や健康食品が異なります。
自己判断せずに、漢方の専門家にご相談ください。
貴方に一番ベストな漢方薬をチョイスする為にも、漢方薬を服用の際は薬草堂坂重薬局にお気軽にいらしてください。
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