妊娠の仕組み
不妊でお悩みの方、赤ちゃんが欲しいご夫婦の方へ、妊娠の仕組みはご存知ですか?妊娠の仕組みを知ることで、不妊の原因を読み解いてみましょう。
妊娠の仕組み

【1】排卵
卵子は胎児の時に作られます。
誕生する時には一生の間排卵する卵子、約200万個が作られており、排卵するまで卵巣で眠っています。
ここで考えられる不妊の原因
1.卵胞発育障害:
高プロラクチン血症、多嚢胞性卵巣症候群、卵巣機能不全など
2.成熟卵胞の排卵障害:
黄体化未破裂卵胞(LUF)
【2】卵管采、卵の取り込み
排卵された卵子は、卵管采へ取り込まれます。キャッチされた卵子は卵管に入り、卵管膨大部で精子がくるのを待ちます。
ここで考えられる不妊の原因
1.クラミジア感染、淋菌感染
2.子宮内膜症
3.形成不全、腫瘍など
【3】射精
射精された精子は多くが膣内で死んでしまいます。運よく子宮頸管を通り、子宮腔へ泳ぎきった精子は、卵子の待つ卵管膨大部を目指します。
ここで考えられる不妊の原因
1.頚管因子:
解剖学的な異常(先天と後天)、頚管粘液の異常、精子一頚管粘液不適合
2.膣因子:
先天的な異常、炎症、腫瘍など
3.男性因子:
精子、精液の異常、精路閉塞、射精、勃起障害
【4】受精
卵管膨大部で待っている卵子は透明帯という殻に覆われています。一番に辿り着いた精子は、透明帯を溶かす酵素を出しながら卵子の表面へ着きます。最初の精子が透明帯を通過すると、透明帯に変化が起きて他の精子はシャットアウトされます。
ここで考えられる不妊の原因
1.受精障害:
卵子と精子、いずれかの異常によるもの
【5】受精卵は分裂しながら子宮腔へ、そして着床
受精後、精子と卵子の染色体があわさり、数時間後には2つの細胞になり、そして、4細胞→8細胞と分裂を繰り返し、成長しながら卵管内を移動します。受精後5日ほどすると胚盤胞(はいばんほう)となり、更に数日かけて着床の準備をしていた子宮内膜の上皮細胞に着床します。
★子宮は着床の準備を排卵後にいつも行っています。もし受精も着床もなかった場合には厚くなった子宮内膜は剥がれ体外へ排出されます。 これが生理です。
ここで考えられる不妊の原因
1.子宮因子:
先天奇形、子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮腔癒着症など
2.黄体機能不全
妊娠が成立するまでの過程のどこかで、問題や障害があると不妊となります。他に子宮内膜症、免疫素因、また原因不明と判断されるケースも多くあります。
しかし中医学には「原因不明」という考え方はありません。問題があるということは、必ず原因があるのです。その原因を突き止め、適切な対応をしていきます。
卵子のはなし
赤ちゃんのもと、卵母細胞(減数分裂して、いずれ卵子になります)が含まれる卵胞(らんほう)は、実はお母さんのおなかにいる時から存在します。
女性の胎児の卵巣にある卵胞はおよそ700万個、出生後にはその数が200万個にも減少します。そして12歳~14歳くらい、つまり生理が始まる頃には卵胞は30万個にまで減少してしまいます。
50歳くらいになると、およそ1000個となり、卵胞が尽きれば閉経となります。
不妊のご相談が、高齢になればなるほど難しくなるのは、赤ちゃんのもとのひとつ、卵の数が限られてくるからというのもあります。
加齢とともに、体の機能が低下することは自然の理です。
しかし、昨今問題なのは、その老化の訪れが早すぎることにあります。
* 疲れやすい
* 気力がもたない
* 貧血・めまいがある
* 頭痛や肩こりがある
* 生理痛がある
* 生理不順がある
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不妊の漢方相談によって、
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