いのちを育む眠り
「寝付けない」「眠りが浅い」「夜中に目が覚める」「長時間寝ても寝た気がしない」・・・
不眠の原因はひとつではありません。
【こちらもおすすめ → 「眠れない」】例えば、テレワークで外出の機会が減っている方、あまり動いていない方では、脳の疲労と身体の疲労のバランスが崩れている(頭は疲れているけど身体は疲れていない)ために不眠になるという事がよくあります。
または、心配事や不安が募っている方もいらっしゃるでしょうし、気虚(ききょ:生命エネルギーが足りない)の方や血虚(けっきょ:栄養不足)の方もいらっしゃいます。おひとりおひとり原因が違うので、対応方法も適応する漢方薬も違ってきます。
特に赤ちゃんが欲しい妊活の方には睡眠はいのちを育む大切なこと、安易に睡眠導入剤を使用するのではなく、お気軽に当店へご相談にいらしてください。

生理期と連動する眠気
生理になると眠たくなる、それは病気ではありません。
卵胞期に分泌されるエストロゲンは眠気を抑えますが、排卵後の黄体期に分泌される黄体ホルモンは眠気を増進させます。これは排卵時まで活発に行動して受精の機会を高め、排卵後は体を休めるためと考えられるでしょう。
また、妊娠すると黄体ホルモンが大量に分泌されるのでより一層眠くなります。母体のエネルギー消費を抑えるため活動を控えさせ、筋肉を緩ませることは胎児の成長にとても重要ですので、非常に理にかなった生理現象といえるでしょう。
ただ、この生理的な眠気を我慢して、無理して活動する女性の方も増えています。
女性が男性と同じように働くことが当たり前の世の中になっていますが、生物学的・睡眠学的な性差を考慮しなければ女性に不利でしょう。
女性にとって睡眠とは、いのちを育む眠りでもあることを覚えておいていただきたいと思います。
レム睡眠とノンレム睡眠

眠りにはレム睡眠とノンレム睡眠があります。レム睡眠のレムは急速眼球運動(Rapid Eye Movement:REM)の意味で、眠っていますが目がキョロキョロと動く急速眼球運動がみられる浅い眠りのことです。
レム睡眠中、体は休んでいますが、脳は必要な情報と不要な情報を分けて記憶する作業中で、夢を見るのもレム睡眠中と考えられています。
ノンレム睡眠は、レムでない睡眠という意味で深い眠りのことです。ノンレム睡眠中は体も脳もお休みしています。ノンレム睡眠は4段階に分類されていて、浅い眠りのほうが1~、となっています。
寝はじめの方がノンレム睡眠が長く、起きる時間になって短くなります。寝はじめに3時間ノンレム睡眠を取るとかなりスッキリするのは、熟睡感が得られているからなのです。
1985年に発見された「メラトニン」は脈拍、体温、血圧を低下させることによって睡眠と覚醒のリズムを調整する、眠りを誘うホルモンとしてよく知られています。
メラトニンは太陽光を感知してからおよそ15時間経過しないと分泌されない、という性質があります。つまり、朝6時に太陽の光を浴びた場合、15時間後の夜21時頃からメラトニンが分泌されはじめ、眠くなる、という仕組みです。
メラトニンは加齢とともに分泌量が少なくなる、ということもわかっています。70歳以上になると昼と夜のメラトニン量が同じくらいになるということです。また加齢に伴い、レム睡眠の割合が増加し、ノンレム睡眠の時間帯が短くなります。
加齢に伴い、眠りが浅くなる、すぐに目が覚める、という現象が起こるのはこのためと考えられています。
コルチゾールはストレスホルモンとも呼ばれていて、日中のストレスに対応するために起床時間に近づくにつれ分泌量が多くなるホルモンです。
脂肪を燃やして眠っている間のエネルギー供給をしています。睡眠不足が続くと太りやすくなる、というのもコルチゾールが関係しています。また、コルチゾールは起床後にすぐに活動できるように肝臓のグリコーゲンを分解、ブドウ糖にして血糖値をあげるという働きも担っています。
成長ホルモンはその名のとおり、身体の成長をはじめ、壊れたり古くなったりした細胞を再生したり、日中の疲労を回復したり、お肌の新陳代謝も行ったりする役割を担っています。睡眠初期のノンレム睡眠時に最大の分泌量を示し、昼間はほとんどといっていいほど分泌されません。
睡眠不足の子どもは体が小さい(背が低い)、寝る子は育つ、といいますが、日中は骨の成長が抑制されているので正にそのとおりです。ノンレム睡眠がしっかり取れるよう、睡眠環境を整え睡眠時間を確保してあげましょう。
また、大人にとっても成長ホルモンは重要です。
疲労回復や細胞の新陳代謝といった重要な役割は、病気予防だけでなく、抜け毛、美容にも関係してきます。ただでさえ加齢とともに現象傾向にある成長ホルモン。一般的に22:00~翌2:00までの間がピークといわれています。しっかりと分泌させて妊活中の元気と若さを保っていきたいですね。


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