おりものの話
なかなか相談しにくいものとして「おりもの」の状態があります。
おりものの量が多い、匂いが気になる・・・。
これって普通なのかな?私の体、大丈夫なのかな?と、不安になったこと、ありませんか?
おりものとは? おりものとは、子宮頸管や膣からの分泌液が混じりあった粘液のことで、膣を潤し、外からの菌やウイルスなどをからめとり、体外へ排出する役割を担っています。また排卵期には受精を助ける仕事も担っています。
酸性なので、少しすっぱい匂いがするのが当たり前のもので、女性ホルモンとも関連しているので一般的には排卵期に量が多めになります。排卵期を過ぎると少し量が減って、黄白色になります。
初潮から間もなくは、量もタイミングも不安定ですが、徐々に安定してきて、閉経近くなると分泌量が激減していきます。

おりもの、気をつけたいのはこんな状態の時! 膣カンジダ症
おからのようなボロボロとした白いおりもの
外陰部の痒み、膣内の痒みクラミジア感染症
白または黄色の粘度の強いおりもの、膿が混じる
下腹部痛、または無症状性器ヘルペス
黄色いおりもの
外陰部に赤い水ぶくれ、トイレ時に痛みトリコモナス膣炎
黄色や緑色で生臭い強い匂い、泡抹状
外陰部の強い痒み、ただれ細菌性膣炎
黄緑色で膿が混じったおりもの
赤い腫れ、ただれ子宮頸管ポリープ
ピンクや茶褐色のおりもの
不正出血子宮がん
茶褐色、強い生臭い匂い、膿が混じる
不正出血、下腹部痛おりものの状態には個人差がありますが、上記のような変化や、いつもと違うな、と感じた時には自己判断せず、産婦人科で検査を受けると良いでしょう。
検査で何も問題はないけれど・・・という場合や、疑問が残る場合、日常生活で気になる、という場合など、中医学の考えかたもご参考いただければと思います。
おりものでわかる!原因別対処法
色が薄くて水っぽいけど、量が多い場合は・・・腎の機能が低下しているかも?
他にこんな症状がありませんか?
手足の冷え
関節痛、腰痛
めまい、耳鳴り、もの忘れ
夜間尿、尿トラブル中医学でいう「腎」は生殖・成長・老化などを司るところ、腎の機能が高い=若々しい、ということになります。年齢とともに、腎の機能低下は自然なことです。しかし慢性疾患や生活習慣等により、実年齢どおりでないこともあります。そんな時は腎の機能を強化してあげると良いでしょう。
腎を補う食べもの
しょうが・ニンニク・ねぎ・山芋・栗・唐辛子・シナモン・朝鮮人参・うなぎ・羊肉など

色が白っぽい、匂いは少ない、量が多い場合は・・・胃腸の機能が低下しているかも?
他にこんな症状がありませんか?
食欲不振
休んでも疲れがぬけない
下痢、むくみ、がある無理なダイエットや飲み過ぎや食べ過ぎ、不規則な食生活を送っていると、胃腸の機能が低下し、エネルギーを上手に消化することが出来ず、結果的に体のなかに余分な水分や本来排出したいものが停滞してしまいます。胃腸の機能を正常に戻してあげるとともに、体内の余分な水分などをスムーズに排出してあげると良いでしょう。
おすすめの食べもの
はすの実・いんげん豆・ぎんなん・豆乳・はと麦など

色が赤茶色 or 黄色、匂いが強い、粘りがある場合は・・・湿熱が原因かも?
他にこんな症状がありませんか?
微熱、口が乾く
口臭が気になる
下腹部痛がある
陰部にかゆみがある
便秘気味体の中に余分な水分の停滞が長く続くと、熱が発生して「湿熱」という状態になります。お酒をよく飲む方は特に注意が必要です。
少しこじれた状態で、食べものだけで改善するのはなかなか難しいので、漢方薬が助けになってくれます。
おすすめの食べもの
苦瓜・緑豆・セリ・バナナ・いちじくなど

漢方薬を活用する
あなたに足りないものを補ったり、余分なものの排出をスムーズにしたり、体質改善にも漢方薬は役立ってくれることでしょう。あなたに最適な方法をご提案いたします。お気軽にご相談にいらしてください。
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