心臓アンチエイジング術
突然死の代名詞ともいえる心筋梗塞(しんきんこうそく)・・・
早期発見でリスクを軽減できるともいわれていますが、早期発見するためには1回 ¥70,000~¥150,000 の心臓ドック(心電図検査やエコー検査、トレッドミル検査など)が良いとのこと。しかし、なかなか検査に行けない、という方でも、心筋梗塞のリスクをチェックする方法があります。
心筋梗塞リスクチェック
仰向けになると、胸が痛い、息苦しく感じる
足腰が悪くないのに、周りの歩くスピードについていけない上の2つのうち、1つでも当てはまる方は、心筋が弱っている可能性があります。
また、日ごろの健康チェックとして血圧をはかってみましょう。
以下に当てはまる方は心筋梗塞のリスクが高い可能性があります。最高血圧(収縮期血圧)- 最低血圧(拡張期血圧)= 60以上
かつ
最高血圧(収縮期血圧)= 140以上
心筋梗塞リスクの鍵 冠動脈
心筋梗塞を予防するためには、
1. 心筋を強くする
2. 冠動脈を強くしなやかにして、血液がサラサラ流れるようにする
ことが大切です。心臓には3本の血管が冠(かんむり)のようにおおいかぶさっています。この3本の血管が冠動脈(かんどうみゃく)で、心臓に血液と酸素を送っています。
冠動脈がいずれか1本でもダメになると、心臓は動くことができなくなります。
冠動脈は1本あたり直径4mmほどしかありません。とても簡単に詰まってしまうことがおわかり頂けると思います。
血管を詰まらせる原因の多くはプラークです。
プラークとは、悪玉コレステロールなどを原料として血管内に生成される脂肪の塊のことです。
プラークが何かの拍子に破れてしまうと血栓ができます。そして血管が詰まるとその先の組織が壊死してしまいます。
石灰化プラーク
自分の冠動脈にプラークがあるかどうかは、心臓MRI検査やカルシウムスコア検査などで発見することができます。
血管内のプラークが破れずにそのままずっと放置され、石のように硬くなった状態を石灰化プラークといいます。
心臓MRI検査は主に冠動脈の詰まりを調べる検査で、カルシウムスコア検査は石灰化プラークを調べる検査になります。
実はこの石灰化プラーク、60代以上の女性の4人に1人に、60代以上の男性なら2人に1人の割合で発見されるといわれています。
心筋梗塞発症リスク
石灰化プラークが・・・
0個~99個 軽度
100個~400個 中等度
400個以上 高度一度できた石灰化プラークがなくなることはほぼないと言われています。新しいプラークを作らないようにすることが大切です。
心臓アンチエイジング術
突然くる心筋梗塞を予防するための心臓アンチエイジング術をご案内します。少しだけ多めに動く
毎日の動作に少しだけ手間をかける、少しだけ多めに動くようにしてみましょう。
時間は余分にかかるかもしれませんが、一駅手前に電車を降りて歩いて帰る、エスカレーターやエレベーターを使わないで階段を使う、家事をする時も手間を増やす、例えば洗濯ものを一枚ずつ干すとか、です。動作が多くなると血液も酸素も流れやすくなります。あなたに合った有酸素運動をみつけましょう
有酸素運動は血管・血液にとても良い影響を与えます。
太極拳、ヨガ、ストレッチ、など、呼吸を大切にする運動をこまめにしてみましょう。但し「やりたくない」ものは却ってストレスになって心臓に負担がかかるので、「やりたい」「楽しい」運動を見つけて無理のない範囲で楽しみましょう。食事は野菜をたっぷりと
食事のときは、野菜を先にたっぷり摂りましょう。
野菜を先に食べておくと、あとから食べた揚げものや肉類に野菜の食物繊維が絡み、吸収されにくくなります。
また、野菜をたっぷり食べておくと満腹感が得られやすく、食べ過ぎを防ぐことができます。食事はいつでも腹七分がちょうどよいのです。食べ過ぎ、飲み過ぎに注意しましょう。
おすすめの漢方薬
シソ科の植物丹参たんじん
丹参(たんじん)は、シソ科の植物でサルビアの一種です。地中海沿岸ではセージと呼ばれ香草としてポピュラーな植物です。血液がサラサラ流れるよう、血液をきれいにし、血管を拡張して血圧を下げる活血化オ(かっけつかお)という作用と、良い血量を増やし、鎮痛・鎮静・精神安定といった養血安神作用があり、またビタミンE、タンシノン、チメレンタンシキノン、サルビノールなどの成分を含みます。
★冠動脈を拡張、冠動脈中の血液を増加(心筋梗塞、狭心症など)
★腎臓動脈の血流量増加、血圧降下(高血圧など)
★心筋コントロール制御、エネルギー消耗を最小限に(心臓への負担軽減)
★血液中のコレステロールや中性脂肪を除去(動脈硬化など)現代の救世主ともいえる、素晴らしい生薬です。
詳しくは坂重薬局の専門スタッフまでご相談ください。
※漢方薬は医薬品です。あなたにピッタリのお薬をお選びいたします。服用の際は必ず薬草堂坂重薬局へご相談ください。
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