花粉症の食養生
今月は【花粉症の食養生】をご紹介します。
花粉症は免疫システムの不調和によるものです。免疫力を正常にする食材をアレンジ♪ 花粉症の方に良い食材には、きのこ類・はとむぎ・アスパラガス・ブロッコリー・海藻類・ゆり根・にら・よもぎ・黒ゴマなどがあります。
逆に、花粉症の方に良くない食べものは、化学調味料や添加物が多いもの・冷たいもの・甘いもの・脂っぽいもの・チョコレートやジャンクフード、お酒などの熱を発するものなどです。食べ過ぎ飲み過ぎにも注意すると良いでしょう。
わかめときゅうりの梅ぽん酢
(2人分)
■ わかめ ・・・ 300 g
■ きゅうり ・・・ 2本
■ 梅干し ・・・ 2個
■ ぽん酢 ・・・ 適量
■ 黒ごま ・・・ 適量
【1】乾燥わかめはぬるま湯で戻しておく。生わかめはよく洗って水切りをしておく。
【2】わかめときゅうりを食べやすい大きさに切る。
【3】梅干しの種をとり、包丁でみじん切りにするように、たたく。
【4】わかめ、きゅうり、梅を合えて、ポン酢をかけ、黒ごまを散らしたら出来上がり★
*わかめ ・・・免疫力を高めるβカロテンが豊富。また、食物繊維のアルギン酸、セルロースをはじめ、鉄、ヨウ素、亜鉛、カルシウム、カリウム、マンガンといったミネラル、カルシウムが含まれています。
*きゅうり ・・・熱を取り、解毒作用があり、また、むくみなどの身体の余分な水分を排出してくれます。95%が水分で、カリウムやビタミンA、ビタミンK、亜鉛、マグネシウムなどを含んでいます。
*梅干し ・・・梅は「三毒をとる」と言われていて、三毒とは食べもの・血・水の悪いものを指します。疲労回復、動脈硬化予防のクエン酸や乳酸を多く含み、整腸作用、強力な殺菌作用もあります。
*黒ごま ・・・滋補肝腎、補益精血(アンチエイジング)に優れています。良質の脂質、タンパク質、食物繊維を含有し、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛が豊富で、抗酸化物質ゴマリグナン、セサミン等を含んでいます。
アスパラガスの彩り炒め
(2人分)
■ グリーンアスパラガス ・・・ 150 g
■ パプリカ黄 ・・・ 1個
■ プチトマト ・・・ 6個
■ えのき茸 ・・・ 1束
■ オリーブオイル ・・・ 適量
■ 塩 ・・・ 適量
■ 醤油 ・・・ 適量
■ しょうが(みじん切り) ・・・ 小さじ1
【1】グリーンアスパラガスは食べやすい長さに切り、パプリカは細切りにし、耐熱器に入れ電子レンジで加熱します(600Wで20秒くらい)。
【2】フライパンにオリーブオイルを熱し、食べやすい長さに切ったえのき茸を軽く炒める。
【3】 【2】にグリーンアスパラガスとパプリカを加え、みじん切りの生姜、少々の塩、醤油を加え、軽く炒めながら味を調える。
【4】器に盛って、プチトマトを飾って、出来上がり★
*グリーンアスパラガス ・・・ユリ科の多年草。カロテン、ビタミンA、B1、B2、C、E等が含まれていますが、注目したいのは葉酸とアスパラギン酸、穂先にはルチン(抗酸化作用)が多く含まれていて、免疫力UPや疲労回復に役立つ野菜です。
*パプリカ ・・・ナス科の多年草トウガラシの一種。風邪の予防や疲労回復に良く、身体の余分な熱と水分を排出してくれます。ビタミンCやカロテンはピーマンより多く含まれています。
*トマト ・・・ナス科の野菜で、甘味はショ糖、酸味はクエン酸やリンゴ酸、赤い色はリコピン(抗酸化作用)です。主成分は炭水化物で、ペクチンを多く含み、ビタミンA、B1、B2、Cも含まれています。余分な熱をとり、水分代謝を整え、健胃作用も知られています。
*えのき茸 ・・・ビタミンB1、B2、ナイアシン、エルゴステリン、βグルテン、食物繊維が豊富に含まれています。皮膚や粘膜を強く保ち、健胃整腸作用もあり、うまみ成分はグルタミン酸です。
*しょうが ・・・身体を温め、殺菌効果の高い薬味の定番ですね。漢方では、百邪を防ぐという意味があって、風邪や食欲増進によく用います。
いかとブロッコリー
(2人分)
■ イカ ・・・ 150 g
■ ブロッコリー ・・・ 1株
■ オリーブオイル ・・・ 適量
【ネギ塩ダレ】
■ 長ネギ ・・・ 1/4本
■ 塩 ・・・ 小さじ1
■ オリーブオイル ・・・ 小さじ1
■ しょうが ・・・ 小さじ2
【1】イカは皮目に縦に5mm間隔の切れ目を入れ、幅2cmのそぎ切りにする。ブロッコリーは小房に切り分ける。それぞれ耐熱皿に入れ、軽くラップをかけ電子レンジで加熱し、下ゆでをしておく。
【2】【ネギ塩ダレ】を作る。長ネギ、しょうがをみじん切りにし、ボウルで塩、オリーブオイルと合える。
【3】フライパンにオリーブオイルを中火で熱し、下ゆでしたイカとブロッコリーを軽く炒める。
【4】器に盛って、ネギ塩ダレをかけて、出来上がり★
*イカ ・・・補陰補血。収斂止血。良質なタンパク質、疲労回復や滋養強壮のタウリンを含みます。アンチエイジング、粘膜を保護し、免疫力をアップするといわれているムチン(キトサンに変化するグルコサミン)も含有しています。
*ブロッコリー ・・・五臓を養い気を巡らせ脾胃を整え関節を丈夫にしてくれます。βカロテン、ビタミンC、葉酸が豊富で美容サプリともいわれています。
*長ネギ ・・・発汗解表。身体を温めむくみをとります。葉にはβカロテンが、茎にはビタミンCが多く含まれています。独特の強い香りは硫化アリルです。硫化アリルはビタミンB1の吸収を高め、消化吸収や疲労回復に役立ちます。
*しょうが ・・・身体を温め、殺菌効果の高い薬味の定番ですね。漢方では、百邪を防ぐという意味があって、風邪や食欲増進によく用います。
皮膚や粘膜を強くするビタミンA(βカロテン)、細胞を強くするビタミンC、免疫力や抵抗力の基礎全般を高めてくれるビタミンB1、B2やムチン。
食べものの特性を上手に活用し、食生活を豊かにしましょう♪もちろん、トータルバランスが整った食生活が一番!
今年の花粉飛散量は?
参考サイト
*環境省花粉観測システム
http://kafun.taiki.go.jp/
*ウェザーニュース
http://weathernews.jp/pollen2015年の花粉飛散量は西の方では平年並み、関東より東は2倍~3倍と予想されています。花粉症の方には辛い季節ですね。早めに対応して、爽やかな毎日を過ごしていただきたいです。
花粉症の症状がでるまえにやっておくことは?
人間に本来有害ではない花粉を、有害とみなしてしまう免疫力のバランスを整えていきましょう。
*夜22時~24時には就寝
*食事の栄養バランスに気をつける
*辛いもの、脂っこいもの、甘いもの、乳製品、アルコールを控える
*ストレスを溜めない
中医学では、免疫力や対抗力、防御力などのことをまとめて衛気(えき)といいます。
この衛気(えき)を高めてくれる漢方薬が衛益顆粒(えいえきかりゅう)です。
今年こそ、衛益顆粒(えいえきかりゅう)で元気に花粉症シーズンを迎えましょう!
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