爪でわかる?病気のサイン
乾燥する季節になると、爪が割れやすくなったり、二枚爪が気になったりしますよね。
指先はよく使う部分ですし、他人からよく見えるので、人目が気になる部分でもあります。今回はそんな爪のお悩み、爪が教えてくれる病気のサインをご紹介します。
爪の役割
爪は皮膚を守るためのもので、ケラチンというたんぱく質で出来ています。
手足の指先は爪の半分くらいまでしか骨がありません。手の爪は細かいものをつかんだり、繊細な作業するために大切で、足の爪は体重を支えてバランスをとったり、爪先に力を入れる時に大切な役割を担っています。
もし爪がなかったら、器用な作業や安定して立つこと、歩くこと、力強い踏み込みなどが出来なくなります。
ささやかに私たちの生活を支えてくれている爪、爪の色で血液循環が良好かどうかもわかります。
例えば、白っぽい爪の方は、貧血気味だったり、冷え性だったり、または腎臓疾患があったりしませんか?爪は薄いピンク色が理想です。それでは爪の気になるところを見ていきましょう。
爪に縦にスジがある
爪の縦スジは誰にでもあるものなのでご安心ください。
10代20代にはあまり見られません。年齢とともに目立ってくるシワのようなもので、爪が乾燥していると特に目立ちます。こまめにハンドクリームを塗るなど、指先の乾燥ケアをしましょう。
爪に横にスジがある
爪の横スジは少し注意が必要です。
生活習慣に起因していることが多く、爪母をおおっている爪の根元の皮膚(★上図参照)に、手荒れや赤い腫れ、湿疹があると横スジが入ることが多いです。逆にいえば、爪の根元の皮膚を治療すれば、横スジは徐々に消えていくでしょう。
過剰なネイル、間違ったスキンケア、指先の酷使だけでなく、血虚、つまり栄養不足という原因もあります。気になる方はお気軽にご相談にいらしてください。
スプーンネイル
爪の色が白っぽい方と同様、鉄欠乏症の可能性があります。
貧血によって爪が薄くなり、反ってしまいます。他に、甲状腺の病気のサインだったり、慢性的に力が加わることで曲がってしまう方もいます。爪が弱くなっているので二枚爪にもなりやすいです。
十分に補血をして、補うとともに血を養い、血を上手にめぐらせるようになることが重要です。
爪が白く濁って厚みがある
痛みはなく、爪が白く濁っていて、厚みがある方は、白癬菌(はくせんきん)による爪白癬(爪水虫)の可能性があります。
主に足が多いです。足の皮膚の白癬菌が爪に侵入して、爪が白濁し厚くなります。皮膚科で検査をしてみてください。
爪が皮膚にくいこんでいる
爪が皮膚に食い込んでくるので痛みを伴います。陥入爪(かんにゅうそう)といいます。足の親指がなりやすく、深爪が主な原因です。
爪を深く切りすぎてしまうために陥入爪になり、食い込んだ爪が皮膚に炎症を起こしたり、ばい菌が入って化膿したりします。
フェノール法といった手術や形状記憶ワイヤーによる治療、また、自然に爪がまっすぐ伸びるように爪下にコットンを挿入する方法などがあります。陥入爪にならない為には、爪をスクエア型に切り、決して切りすぎないことが大切です。
また、足に合わない靴を履いていたり、まったく歩かないとなることもあるので、注意しましょう。
爪に黒いスジがある
爪に茶色っぽい、黒っぽいスジがあるのは、実は要注意です。
爪のスジの茶色っぽい、黒っぽい色素はメラノーマ、悪性黒色腫という悪性の皮膚がんの一種である可能性があります。
一般的には「ほくろがん」とも呼ばれており、メラニン色素を作るメラノサイトが癌化した腫瘍であると考えられています。
メラノーマは1mmの厚さでも転移することがあり、発見したらすぐに病院で検査することをおすすめします。
爪の切りかた
爪のトラブルを避けるためには、切りすぎないことが大切です。
爪は指の形にそってラウンド型に切る方も多いと思いますが、推奨されているのはスクエア型の切り方です。爪の角を斜めに切るバイアスカットもNGです。
つまり、真横に四角く切って、角は軽くやすりをかけて爪が布などにひっかからない程度にする、という切り方がベストといわれています。
中医学では爪は肝
中医学では爪は肝と関係しています。肝は爪の機能調節の役割も担っています。
つまり肝血です。
肝血の不足、肝血のめぐりをスムーズにすることで、美しく健康なピンク色の爪になることが出来ます。
十分に血を補い、同時に自分で血を養いめぐらせられる身体になりましょう。
また、肝はストレスに弱いので、ストレスを上手に解消する方法を見つけたり、ストレスフルな環境を改善するなど、工夫をしていきましょう。
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