認知症は予防できる
主に加齢に伴う脳の変化による認知症、以前は痴呆症とも呼ばれていました。
日本では、65歳以上の7人に1人、85歳以上では2.5人に1人が認知症と判断されているといわれています。これから更に人口の高齢化は進みますから、認知症の方も増加すると思って良いでしょう。
認知症の特徴
日常生活に問題はない
普段の会話や行動はしっかりしている
特定の分野だけ忘れてしまう
待ち合わせの約束を忘れてしまう
同じものばかり何度も買ってくる
それまで続けていた趣味に興味を示さなくなる
趣味をやめてしまう
被害妄想
ひとつの事に執着し、そればかりを行う
ボッーとする事が頻繁にある
行き慣れた場所に行く道がわからなくなる
性格が急に変わる
欲しい、という欲求を抑えられない
見慣れないものに恐怖心を抱く
これらは代表的な認知症または軽度認知障害の症状です。すべてに当てはまるわけではありません。上記に当てはまる事が多ければ多いほど気をつけて見ていく必要があります。
今まで穏やかだった人が突然強い口調でどなったり、急に暴力的になったり、悪い方へ勘違いをされたり、約束をすっぽかされてそれを問うと相手が戸惑いを見せたり・・・
明らかに「今までと違う」何か違和感を感じたら、家族または周りの方は注意をしてあげてください。
認知症あるいは軽度認知障害かも知れません。
認知症とは・・・?
認知症は、脳の細胞が死んだり、機能が低下したために日常生活を困難にする(6か月以上継続)障害のことをいいます。
血管性認知症、アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、パーキンソン病(高確率で認知症を合併発症する)、前頭側頭型認知症(ピック病)、ハンチントン病、HIVや梅毒などの感染によるもの、慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症など、認知症は細かく分類されていますが、多くは心理的な問題から、行動的な問題まで、ある特定の症状がでることがわかっています。
平常時と認知症の間に、軽度認知障害というものがあります。軽度認知障害人口はおよそ400万人(日本、推定)ほどといわれています。認知症と合わせると実に600万人以上です。
軽度認知障害は、認知症になる前兆です。認知症の前兆を見逃さないこと、早期発見、早期対応がカギとなります。
認知症は予防できます
日本人の寿命が長いことは、世界で認知されてから久しいですが、出来れば、寝たきりや認知症にならずに、年齢相当、または年齢以上に若々しく健康でいたいですよね。
脳がいつまでも若々しく、元気でいるためのポイントをご紹介いたします☆
考えながら、会話しながら、手を動かす 例えば、町内会や自治会、お友達と一緒に、会話を楽しみながら(話し合いながら)ものづくりをすると良いです。
「何を作ろうかな」というプランニングから、「材料には何が必要かな」「道具は何が必要だろうか」「どこに買いに行けば良いか」「どのように作れば良いか」など、考えながら会話をしながら手を動かせるようなことをすると、脳の活性化にとても有効です。
手芸、ビーズワーク、工作、木工、料理、アート、栽培などなど、ものづくりは色々とあります。週一回の対話(考えながら会話する)で、認知症の発症リスクが1/8になるともいわれています。
仲間みんなで、歌いながら(歌詞は暗記するように努める)ダンスステップを踏む、または歌いながらストレッチをする、という簡単なものでも良いです。
是非お試しください。
タイムスケジュールを立て毎日を送る
起床の時間、食事の時間、散歩の時間、趣味の時間、勉強の時間、家事の時間、入浴の時間、就寝の時間・・・一日のタイムスケジュールを立て、そのスケジュールとおりに行動するよう努めてみましょう。また、買い物は行く前に予算を立て、計算をしながら買い物をすると脳にとても良いです。
一日一万歩
体を動かして、気血の流れを良くしましょう。
スローウォーキングや、ヨガ、太極拳など、毎日、2日に1回など、無理なく続けられる運動で、脳を活性化しましょう!!
よく笑う
笑いは百の薬より病を治します。病は気から、というのは単なる表現ではなく、中医学では説明が出来る気(生命エネルギー)の働きは、脳血の流れにとっても大切なもの。
映画や寄席、漫才、お友達との会話など、できれば毎日、たくさんたくさん笑いましょう。
食養生
脳のエネルギー源はブドウ糖で、ビタミンEとビタミンB1が脳に良いらしい、と言われていますが、一番大切なことは旬の食材を腹七分または腹八分でいただくことです。旬を意識して、下記の食材をご参考ください。うなぎ、青魚、小魚、大豆、黒豆、くるみ、とうもろこし、山芋、パセリ、ほうれん草、小松菜、キャベツ、ピーマン、アスパラガス、しその葉、柿、いちご、みかん など
代表的な漢方薬
くまやあざができやすい、固定痛があるオ血の方へは・・・
イスクラ冠元顆粒(かんげんかりゅう)、田七人参茶(でんしちにんじんちゃ)など
口が渇く、皮膚が乾燥する腎陰虚の方へは・・・
イスクラ杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)、イスクラ八仙丸(はっせんがん)など
手足の冷えがある腎陽虚の方へは・・・
イスクラ参馬補腎丸(じんばほじんがん)、金匱腎気丸(きんきじんきがん)など
めまい、貧血、顔色が白い血虚の方へは・・・
イスクラ婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)、イスクラ帰脾湯(きひとう)など
※漢方薬は医薬品です。服用の際は当店へご相談ください。
認知症予備軍?☆簡単チェック方法☆
もしかして認知症?
もしかして軽度認知障害?違和感を感じたらご家庭でゲーム感覚で出来る簡単なチェック方法をご紹介いたします。
その1 「さかさことば」 3文字から4文字の単語を3問だします。回答時間は10秒です。
例えば・・・
「あじさいを、逆さに言ってください」「いさじあ」と10秒以内に答えられなかったらアウト。
「まくら」→「らくま」
「らくだ」→「だくら」と、連続で3問だして、3問中2問アウトなら要注意です。
その2 「記憶力チェック」 5つ、物を用意します。5つの物をかくせる箱または大きめの布を用意します。
例えば・・・
携帯・メガネ・耳かき・リモコン・コップを机の上に置き、「ここにあるものを覚えてください」と言ったあと、10秒後に箱(布)で5つの物をかくします。その後、簡単な質問を3つほどします。
「結婚記念日はいつですか?」
「昨日は何時頃、お風呂に入りましたか?」
「一番最近、良かったと思う映画は何ですか?」
など。その後、「ここにあったものを答えてください」と問います。
3つ以上、忘れていたら要注意です。
中医学・中成薬(中国漢方)のプロフェッショナルが対応致します☆
薬草堂坂重薬局に何でもお気軽にご相談ください☆
関連記事
-
がんと免疫力
がん(悪性腫瘍)の治療方法には、外科手術、抗がん剤、放射線などがあります。 特徴 …
-
緑内障(りょくないしょう)
緑内障(りょくないしょう)は日本人の失明原因の第一位(厚生労働省による)であり、 …
-
爪でわかる?病気のサイン
乾燥する季節になると、爪が割れやすくなったり、二枚爪が気になったりしますよね。 …
-
急増中!脳卒中
朝夕と日中の寒暖差が激しい季節になると、急増するのが脳卒中です。 特に朝(AM6 …
-
ロコモティブシンドローム
「ロコモ」とは、ロコモティブシンドローム(locomotive syndrome …
-
ドライシンドローム
春や秋といった季節の変わり目は、乾燥が気になります。 ドライシンドロームとは・・ …
-
頸肩腕症候群(けいけんわんしょうこうぐん)
デスクワークの方が増えてきています。 「ちょっと肩が痛いな」「首がこってるな」「 …
-
気象病
最近「気象病」のご相談が多くなっています。 気象病とは、その名のとおり、 雨が降 …
-
りんご病(伝染性紅斑)
りんご病とは、伝染性紅斑(でんせんせいこうはん)のことで、ヒトパルボウイルスB1 …
-
おしっこの問題
おしっこに関するトラブルは突然やってきます。 今まで意識したこともなかった排尿が …
- PREV
- 春のプチ不調に食養生
- NEXT
- 健康診断の新基準