不妊子宝相談、生活習慣病、めまい、咳、胃腸症状が得意な坂重薬局

★薬草堂坂重薬局は、埼玉県鶴ヶ島市と川越市にある漢方薬局です★

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慢性の下痢

便中の水分が多く、水様・泥状となった状態の下痢。
一時的な急性の場合、ほとんどは出すだけ出してしばらくすると収まりますが、4週間を過ぎても収まらない下痢を慢性下痢症と呼びます。

病院に行くとまず下痢になっている原因を調べます。ウイルスや細菌によるものであれば、菌を殺すための薬を処方されるでしょう。他にはストレスや病気、薬物の副作用などが原因として挙げられ、整腸剤や下痢止めを処方されたり、また脱水を起こさないように栄養剤の点滴を適応される場合もあります。

 

下痢の原因(代表的なもの)

下痢の原因と種類☆川越市鶴ヶ島市の漢方薬局坂重薬局

急性の下痢
暴飲暴食
食あたり(食中毒、細菌による)
ウイルスによるもの
冷えによるもの
薬の副作用
マグネシウム含有製剤などの下剤
サプリメント・食品(ソルビトール、キシリトールなど)

慢性の下痢
精神ストレス(機能性下痢)
潰瘍性大腸炎
過敏性腸症候群(IBS)
大腸ポリープ
がん
糖尿病

 

中医学で考える慢性の下痢

脾胃虚弱型
一日に2~3回、消化不良のような水便で、食欲不振・元気がない・顔色が白っぽい・疲労倦怠感がある・睡眠中に両目のまぶたが閉合しない、といった症状があります。
舌の色は淡、舌苔は薄白、脈は虚もしくは細い、といった方は脾胃の機能が弱くなっている可能性があります。

【治法】
補脾益気

 

脾腎陽虚型
一日に4回以上の水便で、食べるとすぐに下痢をする、また夜明けに下痢をする方で、やせている・顔色が青黒い・下半身の脱力感・四肢の冷え・寒がりといった症状があります。
舌の色は淡、舌苔は白、脈は細い、といった方は脾腎の機能が弱くなっていると同時に、体を温める力が弱くなっている可能性があります。

【治法】
温腎健脾

 

子どもの慢性の下痢
子どもの下痢はほとんどがウイルスや細菌感染によるものですが、感染やアレルギー以外の場合は内臓機能を正常に導いてあげる必要があります。

子どもは発育途上なので、もともと脾胃をはじめ内臓機能がまだまだ未熟です。成長と共に丈夫になっていくものですが、時に先天不足(両親からもらう精:生命エネルギーが不足している)であったり、または後天失調(食生活や生活習慣の乱れによる精の不足)のために脾胃の機能をますます低下させてしまっている場合があります。

こうした子どもは、下痢を繰り返すだけではなく、顔色が悪い・元気がない・無気力・すぐ疲れる、といった気血両虚の症状がみられます。また、湿熱、寒湿といった状態になっている場合もあります。子どもの場合は特に漢方薬だけではなく、食生活や生活習慣の見直しをしていかないと、治りにくい傾向にあります。

【治法】
温腎健脾
清熱利湿
疏風散寒・化湿和中

 

食生活・生活習慣の改善ポイント

慢性の下痢の場合には、体の中にそうした状況を作ってしまった原因が必ずあります。

食べもの(アレルギー)やサプリメント、薬の副作用である場合は、それらの摂取をやめることで改善できます。

腫瘍や潰瘍、病気が原因の場合、ウイルスや細菌が原因の場合は、病院の検査で明らかにできます。

もし、先天的なものが原因の場合や脾胃(消化器系)の機能低下が原因の場合には漢方薬が力になってくれるでしょう。

また、いずれの場合も薬だけではなく、毎日の食生活や生活習慣の見直しが必要になるでしょう。

冷たいものの飲食を控える
生肉、お刺身など生ものの食事は控える
煮物など、消化の良い食べものを温かい状態で食べる
暴飲暴食はせず、腹七分目を心がける
お酒はコップ1杯まで、週2日は休肝日をとる
夜更かしをせず、睡眠は十分にとる
適宜、ストレスを解消しておき、溜め込まない
趣味をもつ
適度に汗をかく
エアコンの多用を控える
体を冷やさない
食事の時間、起床の時間など、生活のリズムを整える
黒豆、黒ゴマなど黒い食べものを積極的に摂る
山芋を積極的に摂る

現代医学と中医学の併用をすることで、良い改善が期待できます。
お気軽に薬草堂坂重薬局へご相談にいらしてください。

 

症例*ケース*35歳男性

症例☆川越市鶴ヶ島市の漢方薬局坂重薬局
6年ほど前から下痢
緊張するとトイレに行く
就業時間が長い
上司とうまくいっていない

この方は過敏性腸症候群(神経性の下痢)でした。下痢はすでに慢性化していて、人前でプレゼンしたり、電車に乗るとおなかが痛くなるので、日常生活でも不便があり困っていました。下痢止めを服用して、一時的には止められる時もあるとのことでしたが、根本的な解決にはなっていないので、治るのならちゃんと治したい、ということでご相談にいらっしゃいました。

この方はストレスや緊張で肝気鬱結(かんきうっけつ)の状態でしたので、まずはこれを解決する必要がありました。

また、お酒を好まれるため、脾胃に湿熱がこもってしまっていて、相乗で悪い結果を生んでいました。まずはストレス対策として、逍遙丸(しょうようがん)を、また体内に滞っている湿熱を取り除くため勝湿顆粒(しょうしつかりゅう)を、傷ついた脾胃をいたわる目的で健胃顆粒(けんいかりゅう=香砂六君子こうしゃりっくんとう)を服用いただきました。

服用後2週間ほどで顔色も良くなってきて、症状は改善してきました。生活上でも20時以降の食事をやめて、深酒を控えスポーツクラブに通う等され、鬱々とすることもなくなってきました。

服用量や回数の加減をしながら6ヵ月経過しましたが、現在は健脾散(けんぴさん)に変更し、継続いただいています。

 

症例*ケース*26歳女性

症例☆川越市鶴ヶ島市の漢方薬局坂重薬局
未消化物が混じる水便
手足が冷える
夜勤がある
貧血、立ちくらみがある

社会人になってから生活リズムが崩れ、下痢が続くようになったとのことで、おなかの張った感じも気になる、病気ではないかと思い病院へ行ったが「病気ではない」と言われ、どうすれば良いかわからなくて・・・と、ご相談にいらっしゃいました。

福祉関係のお仕事をされていて、日勤と夜勤があり、就寝時間や食事の時間はバラバラ、数年前から下痢をはじめ貧血、冷えなど不快な症状が気になるようになってきたとのことでした。

この方の場合は、脾腎陽虚(ひじんようきょ)といって、体を温める力が弱くなって慢性の下痢を起こしている状態です。生活リズムの乱れによって腎精(じんせい:生命エネルギー)が消耗してしまい、下痢をすることで気・血・精が必要以上に排出され、更に腎精が不足する、といった悪循環が起こっています。

まずは腎の陽気を補い、同時に脾胃を温めることで、脾胃にしっかり働いてもらえるように導いていきます。この方へは八仙丸(はっせんがん)と参茸補血丸(さんじょうほけつがん)、健胃顆粒(けんいかりゅう=香砂六君子こうしゃりっくんとう)を服用していただきました。

服用をはじめて次第に貧血がなくなり、顔色も明るく髪の毛もツヤツヤになった頃、参馬補腎丸(じんばほじんがん)プラス健胃顆粒(けんいかりゅう=香砂六君子こうしゃりっくんとう)の組み合わせで継続服用いただいております。

現在のところ、冷えも下痢も改善されていますが、職業上の夜勤は排除できないので、黒豆や山芋、くるみといった腎を補う食べものや、羊肉や鶏レバー、ほうれん草といった血を補う食べものを積極的に摂っていただき、食で補えない分は漢方薬で補っていただくように伝えてございます。

 

慢性の下痢の解決には中医学がお役にたてます!!
食養生、生活習慣の見直し、漢方薬を上手に活用して、根治を目指していきましょう!!

 

川越市鶴ヶ島市の漢方薬局坂重薬局

 

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